クライミングの注意点

 

 
一日かけてリードクライミングのビレイとクリップ、ロープワーク、安全のためのテクニックなどを指導しました。
その中から、特に注意したいポイントをまとめてみました。
クライミングを始めたばかりの人はもちろん、経験を積んだ方が初心者に指導する際のポイントとしても活用して頂ければと考えています。

セーフティークライミングにお役立て下さい^^


本当は埼玉県にある " 阿寺の岩場 " と言う外岩で行うはずだったイベント、 " 一日で覚えるクライミング教室 " ですが、残念ながら生憎の雨。
仕方なくクライミングジムにて行うことになりました。
その分、より多くの事をお伝えすることができたと思います。


指導した内容の内、注意すべき点をまとめてみました。
クライミング初心者の方は、ちょっと目を通して再確認してみてください^^;

 

~ エイトノットの注意点 ~

◯ タイインループ2ヶ所にロープを通す。

エイトノットをビレイループに結んでしまう初心者の方もいますが、危険です。必ずタイインループ(ビレイループが通っている、ベルト部とレッグループ部の穴)それぞれにロープを通しましょう。

 

◯ エイトノットの輪は、ビレイループと同じ大きさかそれより小さく!

輪が大きすぎると、いろいろひかっかって危険です。またロープとハーネスが擦れる距離が長くなると、消耗も早くなります。

 

◯ エイトノットを結んだ後の末端は、最低でもロープ経の10倍以上。

強いテンションがかかると、ロープの末端は多少引き込まれます。その安全マージンを確実に残すには、ロープ径の10倍の長さがあると安全だと言われています。

末端処理を行うことを考えると、30㎝程度残っていると調度良いと思います。


◯ エイトノットの結びはキレイに行う。

ロープの結び形状は、ロープ同士の摩擦によって保たれています。ロープ同士がより広い面積接しあっていることが大切です。
エイトノットの場合、結び目の中でロープが交差するミスが起きがちです。しっかりと確認し合い、ちゃんときれいに結びましょう。


◯ 末端処理を必ず行う。

エイトノットは、激しい動きの中でも緩みにくい結び方ですが、それでも時に緩んでしまうことがあります。また強いテンションがかかると、ロープの末端はある程度結び側に引き込まれます。
これを防止する為に、ロープの末端はダブルフィッシャーマンズノットで結んでおきます。ダブルフィッシャーマンズノットは、必ずエイトノットにぴったりくっつけて結びましょう。



~ ビレイデバイスとロープのセットに関する注意点 ~

◯ ビレイデバイスとカラビナの向き、ロープの位置について。

今回はATCなど、チューブ型のビレイデバイスを使用した場合の確保方法を指導しています。
チューブ型のビレイデバイスには2つの穴が開いています。この穴の利き手側にロープを通します。片側がV字に加工されているタイプの場合、V字側にビレイヤーの握り手が、V字側ではない方にクライマー側のロープが来るようにセットします。ビレイデバイスをセットする時、クライマー側のロープが上、ビレイヤーの握り手が側が下になるようにします。
カラビナのゲートは利き手側とは反対側に来るようにします。利き手側にゲートがあると、ロープが擦れてビレイ中にゲートのロックがオープンしてしまう危険性があります。
カラビナはゲートの反対側(スパイン側)に力点が来ることで最も強度を発揮する構造になっています。ビレイデバイスの利き手側にロープを通しているので、ゲートの位置を効き手と反対側にすることによってロープの位置がスパイン側に来ることになります。


◯ 使用するカラビナについて。

ビレイに使用するカラビナは、必ず安全管付きカラビナである必要があります。できればビレイ専用の内部が二分されているタイプのカラビナがより安全です。
カラビナは縦方向に最も強く力が発揮されるように作られており、横方向には驚くほどもろいものです。(縦横の強度差は3倍程度)
専用のカラビナは、ビレイ中にカラビナが横を向いてしまうトラブルを防げます。

ただし専用カラビナは使い方を誤ると危険です。必ずビレイループとビレイデバイスやロープが入る部屋を分けましょう。

尚、ビレイに使うカラビナは他の用途に使わないようにしましょう。

カラビナ内部に傷が入ると、ロープに甚大なダメージを与える場合があります。こうなると、ロープの強度は著しく低下する可能性があります。



~ ビレイの注意点 ~


◯ カラビナの位置を安定させる。

ロープを送り出す時や引く時、カラビナやビレイデバイスの位置が安定しないと操作がしにくくなります。握りて側のロープを握りつつ、クライマー側のロープを上に軽く引っ張りあげておくことでビレイデバイスの位置が安定します。


◯ 前に出たり、後ろに下がったり。

ロープのたるみ調整は、ビレイデバイスだけで行おうとすると高度な技術が必要になります。慣れないうちは壁に一歩近寄ることでロープを弛ませたり、一歩下がることで張りを保つなどを行いましょう。

転倒しないよう、周囲の地面は確認しましょう。


◯ 1クリップまではスポットを行う。

クライマーが1クリップ目のカラビナにクリップするまで、無防備な状態になります。万が一1クリップ目までの間に墜落した場合でも頭や背中を打ったりしないよう、ビレイヤーはクライマーの腰や背中のすぐ後ろで支えられる体制で構え、万が一の墜落に備えます。
1クリップ目に無事クリップできたら、素早くロープを張ってビレイを行います。


◯ クライマーの直下に入らない。

スポットを終えたら、クライマーの直下から離れましょう。
クライマーの墜落に巻き込まれたり、落下物があたる危険性があります。


◯ でも壁から離れすぎない。
壁から離れ過ぎると、クライマーの墜落に引っ張られて壁に激突する危険があります。もしその時意識を失ったり、そうでなくてもうっかりロープを離してしまったら?
クライマーは地面まで墜落して死亡事故に繋がる可能性もあります。

壁から大きく離れすぎないように十分注意しましょう。



~ クライマーの注意点 ~


◯ ダブルチェックの徹底

クライミングを行う前に、必ずビレイヤーとお互いのセットを確認し合いましょう。

ビレイデバイスのセットは間違えていないか、カラビナのゲートは閉まっているか、エイトノットは確実に結べているか、ロープはタイインループ2ヶ所に通っているか、ハーネスは確実に装着できているかなど、二人で指さし確認を行いながらチェックします。
これらのミスは、ベテランでも起こします。ダブルチェックは、絶対に毎回行って下さい!!


◯ クリップの向き

クリップをする時、必ず自分側のロープが手前、クライマー側のロープが壁側に来るようにセットします。これを誤ると、墜落時にあっさりとロープがカラビナから外れます。

◯ Zクリップに注意する

次のクリップを行う時、うっかり1つ前のクリップと2つ前のクリップの間からロープをとってクリップしてしまう場合があります。

こうなるとロープがZ字に交差してしまい、ロープの流れが著しく悪くなります。またこれを解消しようとして大きく墜落してしまうと危険です。
Zクリップを防ぐには、自分のハーネスの結び目付近からロープをたぐる様にします。
こうすることでZクリップを起こしにくくなります。


◯ 絶対にたぐり落ちはしない!!

次のクリップを行うためにロープをたぐった状態で墜落すると、類った分だけ長い距離落下することになります。
グランドフォール(地面まで墜落すること)する可能性もありますので十分注意が必要です。


◯ テンションコールの注意

初心者にありがちですが、最終クリップ位置より高い位置でテンションコールをかけてしまうことがあります。
こうなるとロープは下方向に引っ張られ、引きずり落とされることになります。テンションコールはクリップ位置より低い位置で行いましょう。

クリップ位置より高い場所で限界に達した場合、ビレイヤーに"落ちます"と声をかけてから落ちましょう。

◯ モノを落とさない

落石を起こしたり、ギヤ類の落下を起こさないように十分注意しましょう。大変危険です!

また携帯電話や鍵など、ポケットの中身を落とす事故もよく起こります。必ずファスナーのついたポケットに入れるか、ポケットから出して登りましょう。
人に当たれば甚大な事故になる可能性が非常に高い危険な行為なので、十分に注意しましょう。





他にも注意すべき点は多岐に渡ってあります。
クライミングは初心者同士で行わず、必ず十分な経験を持った人からの指導を受けながら行いましょう。

また慣れてきても各確認を怠るのはやめましょう。ベテランでもミスはします。そのミスを最小限に留めるには、お互いが毎回確実に確認するしかありません。
セーフティークライミングを心がけて愉しみましょう^^


Kuri Adventures では、各種ワークショップを通じて安全登山に役立つ技術の指導を行っています。
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