雪山登山実践山行

 

「無雪期の登山は自分でも出来ている。だけど、雪山は自分だけで登るのは難しい」

山を始めた多くの人がそう思っていることでしょう。でも、もしかしたら雪山登山をしたいがために、山に登るようになったという人も多いのでは?

 

さあ、いよいよ、雪山の世界へ踏み出しましょう!

 

雪山登山講習はいかがでしたか?

夏とは全く違う、憧れの白銀の世界。かくも美しき雪山に自分の力で登りたい!でも雪山登山をするとなると分からないことも多く、不安がある。だから雪山登山講習を受けたのだと思います。

この講習は積雪期登山に必須の技術をまとめたもの。でも、講習を受講しただけでは実践経験が足りているとは言えません。自分だけで雪山に踏み出すには不安なままなのではないでしょうか。

 

では、雪山に登るにあたって、具体的に何が不安だと感じますか?雪崩、滑落、寒さ、道迷い・・・。

それらに対処できるスキルを身につけない限り、自分で雪山登山はできるようになりません。

雪山で滑落しないためには歩行技術が必要ですが、講習で説明を受けた歩行法、これを「状況」によって適切に使い分ける必要があります。雪山においては「状況」に応じて安定して歩けること、言い換えれば歩行技術が基本中の基本になります。「状況」とは傾斜であり、雪質であり、そして天候です。また、12本爪のアイゼンはどんな場所でどう使うか、引っ掛けて転ばないようにどこに気をつければ良いか、どういうラインを取れば良いか。時には、アイゼンを使わない方がラクな場合だってあります。こうした状況判断は、実践登山で経験を積みながら体感しないとできるようにはなりません。どんなにテキストなどで学んでも、常に状況が変化する雪山で、実践しないと分からないことがたくさんあります。

 

入山するにあたり最も大きな不安材料は、天候リスクではないでしょうか。雪山では常時氷点下の気温というストレスにさらされます。「寒い」というだけで雪山では大きなリスクです。どうやって回避し、快適さを保てば良いのか。雪山の難易度は天候によって大きく変わります。冬季特有の気象状況の知識も登山の備えとして大事だし、天候の厳しさは机上では学べませんね。

 

雪山登山実践山行では、雪山に行くに当たっての準備から現場でのスキル運用までを実践形式で学びます。登るは、北アルプスの西穂高岳独標、八ヶ岳の赤岳。インストラクターが見守る中、可能な限り自己判断しながら挑戦します。ガイド山行ではなく、自分の力で登るからこそ、どんな時に自分が不安や怖れを感じるのか、つまりは何が足りないのかを知ることが出来ます。そして、それを知るからレベルアップ出来ます。

 

価値ある登山経験とは登頂できてもできなくても、何か失敗をしたとしても、それを学びとして次に繋げることのできる登山経験です。インストラクターは各々の参加者が学びにつながる登山経験が積めるように関わります。山行は気象条件に影響を受けるため、登頂はお約束できませんが、楽しい登山が実践できることはお約束します。そのワケは、いつも実践山行下山後、誰もがこう言うからです。

 

「ああ、雪山登山ってこんなに楽しいんだ!」

 

実践企画は定員数が限られています。行きたい企画の日程を確認して、すぐに参加エントリーしてください。

 


西穂独標

 

西穂高独標は北アルプス雪山登山の入門です。樹氷が広がる白銀の世界や、山頂からの壮大な景色など雪山のさまざまな世界を体験することができます。また西穂ラーメンや "にしほくん" でお馴染みの西穂山荘にて雪中泊をおこなうので、冬のテント泊経験を積むこともできます。二日目の独標アタック日に晴天に恵まれたら、青空のもと壮大な景色を見渡すことができます。



赤岳

 

冬の赤岳は雪山登山の基本の総仕上げというべき山であります!雪山登山の回数を重ねて身につけたアイゼンワーク。持っているだけだったピッケル。それらを駆使して登る雪の急登。今までに練習・経験した技術を活かさないと登頂できません。急登でのスリップは絶対に許されず、緊張の場面も多数あると思います。多くの人の憧れの雪山の一つである冬の赤岳に今期、共に登頂してみませんか?