2025年度 第八期 登山インストラクター養成講座 年間スケジュール

 

第一班 週末クラス

 

4月29日 プロテクション設置技術講習 ( カミングデバイス、ナッツ、ハーケンの設置技術と実践 )

5月11日 マルチピッチクライミング講習 ( 支点構築技術講習、マルチピッチクライミングの実践 )

6月7日 高度登攀確保技術講習 ( より高度なクライミングのビレイ技術を習得 )

7月6日 同行者安全確保技術講習 ( 一般登山において、同行する初心者を確保する際の基礎技術の習得 )

8月23-24日 沢登り実践 ( ビバークを含む、沢登りの実践 )

9月23日 引き上げ搬送救助技術講習 ( 背負い搬送、担架搬送、レイジングシステム )

10月13日 下降搬送救助技術講習 ( 分散懸垂救助技術、カウンター懸垂救助技術、流星法搬送技術 )

11月15-16日 登攀救助技術講習 ( クライミングレスキュー、ラペルレスキュー )

12月13日 傷病者応急処置技術講習 ( 各種傷病に対する応急救護技術 )

1月24-25日 アイスクライミング技術講習 ( アイスクライミング基礎技術、リード技術、支点構築 )

2月7-8日 雪山登山技術講習 ( 初動停止技術、滑落停止技術、雪上確保技術、スノーシェルターの作製及び宿泊 )

3月22日 卒業検定 ( 座学試験、実技試験 )

3月27日 修了式( Kuri Adventures 新宿教室 20:00- )

 

第二班 平日クラス

 

4月16日 プロテクション設置技術講習 ( カミングデバイス、ナッツ、ハーケンの設置技術と実践 )

5月14日 マルチピッチクライミング講習 ( 支点構築技術講習、マルチピッチクライミングの実践 )

6月4日 高度登攀確保技術講習 ( より高度なクライミングのビレイ技術を習得 )

7月2日 同行者安全確保技術講習 ( 一般登山において、同行する初心者を確保する際の基礎技術の習得 )

8月19-20日 沢登り実践 ( ビバークを含む、沢登りの実践 )

9月30日 引き上げ搬送救助技術講習 ( 背負い搬送、担架搬送、レイジングシステム )

10月8日 下降搬送救助技術講習 ( 分散懸垂救助技術、カウンター懸垂救助技術、流星法搬送技術 )

11月5-6日 登攀救助技術講習 ( クライミングレスキュー、ラペルレスキュー )

12月3日 傷病者応急処置技術講習 ( 各種傷病に対する応急救護技術 )

1月28-29日 アイスクライミング技術講習 ( アイスクライミング基礎技術、リード技術、支点構築 )

2月18-19日 雪山登山技術講習 ( 初動停止技術、滑落停止技術、雪上確保技術、スノーシェルターの作製及び宿泊 )

3月24日 卒業検定 ( 座学試験、実技試験 )

3月27日 修了式( Kuri Adventures 新宿教室 20:00- )

 

オンライン座学講習 ( 一班、二班 合同 )

 

4月2日 ガイダンス ( 一年間の流れ、卒業試験についてなどを説明します。 )

4月4日 確保理論 ( クライミングの物理、カラビナ・スリング・ロープの知識、確保技術の基本 )

5月16日 遭難事故の統計と分析 ( 遭難事故発生の現状を知ることで、事故防止に必要な考え方を身につける )

6月13日 登山の運動生理学 ( 登山における理想的な運動強度の在り方、エネルギー生産、摂取すべき栄養素と水分量など )

7月29日 山岳気象入門、レイヤリングの科学 ( 基本となる山岳気象の知識、登山の服飾に関する素材知識 )

 

 

※ カリキュラム内容は変更する場合が御座います。

※ 原則として雨天決行ですが、中止となる場合にはレスキュー訓練を行う予定です。

※ 参加が難しい日がある場合、別班の同企画に日程変更も可能です。但し送迎車利用は該当班の方が優先となります。変更人数が多すぎる場合はお断りする場合もあります。

※ オンライン座学講習は、Zoom を使用して行います。参加できない場合、録画映像を視聴頂く事も可能です。質疑応答に答えられなくなるので、可能な限りご参加下さい。

※ 2023年度 第6期生 のスケジュール確認はこちらを御覧ください。

 

 

教育実習カリキュラム

 

Kuri Adventures で一般ご利用者様を対象に行っている講習、及び実践登山のアシスタントとして現場入りして頂きます。

講習の現場にて登山技術の指導を行う事でアウトプットが繰り返され、あやふやに覚えている知識を洗い出し、より精度の高い技術を身に着けて頂きます。また実際に指導経験を積むことで、指導者としての成長を促します。
実践登山の現場では、フォローとして中間支点の回収やリードのビレイ、一般ご利用者様の安全管理などの経験を積むことで、山行リーダーとしてのスキルを学習して頂きます。

上限は設けておりません。他の受講生の参加状態を加味しながら、何度でもご参加頂けます。教育実習経験を何度も行う事で、登山技術の指導者として必要な基礎となる能力を身に着けて頂きます。

登山インストラクター養成講座において、教育実習こそ最も価値あるカリキュラムであると感じています。実際の現場で未経験の方に対して山の技術をお伝えすることで、自分自身の中の不確かな部分が洗い出され、より正確に技術体得して行くことができます。これを繰り返すことで、指導者として確実に能力が高まっていっているのを感じます。

何度ご参加頂いても料金は変わりませんので、ご希望の方はどんどん積極的にお申し付け下さい。

 

 

懸垂下降実践山行

バリエーションルートに行く時の必須条件、一番は「懸垂下降ができる」ことです。

想像してみてください。あなたは目の前のルートを見上げ、「登れるかな?」と考えます。ホールドやスタンスはどこにあるかを確認して「行けそうだ」となり、気合を入れて登り始めます。しかし、15mほど登ったところで、行き詰まりました。降りられるか、と下を見てもクライムダウンなんてとてもできない。降りる方が難しいというのが山の定石。ここで、あなたがもし降りる手段がなかったとしたら?「詰んだ!」という状態です。

「登る」という判断は「懸垂下降ができる」というスキルを持った上で決断すべきものなのです。

逆に考えれば、懸垂下降ができればどこでも降りられます。ルートにもなっていない急峻な地形、岩壁、沢でも。

 

講習で行ったような、下降支点が整備されたところでは、基本通りにシステムを組めれば問題はありませんでした。でも実際には下降ポイントに安全性の高い残置物があるとは限りません。しかも地形は複雑、着地点までの距離感すら掴めない場合がほとんど。そういった状況であなたは自信を持って懸垂下降ができますか?

 

「懸垂下降実践山行」では、マルチピッチで登る100m以上にもなる岩壁、沢、バリエーションルートなど、様々な地形の中で懸垂下降を実践します。お膳立てされた体験ツアーなどではなく、独力で下降できるようになることを目標に、自分で安全性の高い下降ポイントを見つけ、ロープをセットし、下降して回収まで行います。これを繰り返すことでスムーズな下降ができるようになり、案外シンプルなシステムであることが分かったりします。回数を重ねるほどにロープやギア、そして自分のスキルへの信頼度が高まり、最初にあった恐怖感もなくなってくることでしょう。

 

講習を受けただけでは、自信を持って「懸垂下降ができる」という状態にはなっていないでしょう。ブランクが空くとやり方を忘れてしまいます。なので2日間の技術講習後、すぐに懸垂下降実践山行に参加してください。自信を持って「懸垂下降ができる」と言える状態になったら、そこでバリエーションルートに行くための一番の必須条件がクリアとなります。なにより、「懸垂下降ができる」という自信は、登山での行き詰まり感から解放され、どれほど自由なことか!その自由感をぜひ感じてみてください。

 

  ※ 実践山行へのご参加は、懸垂下降技術講習へのご参加が必ず必要です。ご注意ください。


三つ峠 屏風岩 120mの大岩壁の下降

 

三つ峠山の山頂直下にある120mもの大岩壁をご存知だろうか?
本格的なアルパインクライミングに挑戦する前に、その練習の場として古くから関東圏のクライマーたちに利用されてきた4ピッチのマルチピッチクライミングを行えるゲレンデがあります。この大岩壁を、この企画では懸垂下降で降りて行きます。

超高度からの懸垂下降、狭いテラスでピッチを切る不安感、複雑な形の岩での懸垂加下降の難しさ。その一つ一つもまた大きな学びとなるでしょう。

 



シンナソー 入門的な沢の下降

 

 

" 道に迷ったら上に登れ、沢を下るな “ と言われるように、 沢の下降はタブー視されています。しかし懸垂下降技術を身につければ、沢の下降だって問題無く行えるようになります。
沢の下降の難しさは、懸垂支点を見出すことにあります。どの木なら、どの岩なら視点として耐えうるのか。その一つ一つは、現場経験の積み重ねでしか得る事はできません。この山行で、その経験を得ましょう!

 



妙義山 星穴岳  本格的な登山の中での空中懸垂

 

妙義山のバリエーションルートの一つ、星穴岳。このルートには3回の懸垂下降箇所があり、40mが1回、50mが2回とかなり本格的な懸垂下降が要求されます。しかもそのうち一回は空中懸垂となる本気のルート!
また懸垂下降以外の道中も決して易しく無く、岩壁を攀じ登ったり、かなり痩せ細ったナイフリッジを渡ったりなど、一般登山道とは全く異なります。本格的な登山の中での実践は、飛躍的に経験値を高めてくれるでしょう。

 



  ※ 実践山行へのご参加は、懸垂下降技術講習へのご参加が必ず必要です。ご注意ください。