沢登り技術講習

沢登りには様々な技術や知識、経験が求められます。あらゆる山行形態の中でも特に原生に近い自然の中を進むカテゴリーで、教科書通りの " ベスト " な形にはできない、状況に合わせた " ベター " な選択が求められます。しかし、登攀確保の基本はクライミングにおけるものと基本は大きく変わらず、また野営などにおいてもその基本はテント泊山行の延長にあります。
確かに水の流れる特殊な環境を進むカテゴリーなだけに、特別な何かが求められそうな気がしますが、歩行技術、登攀技術、確保技術、パッキングの技術、野営の技術など、他のカテゴリーの登山で求められるものを全体的に高度に求められることになります。

これゆえ、沢登りは登山者を確実に育ててくれます。沢登りの経験が豊富な登山者は、すべからく高度な総合力をもち、登山者としてもっと高みを目指すのであれば、沢登りの経験を積み重ねることが近道であると言えます。


沢登りに関しては金額的敷居が比較的低いことも魅力です。
すでにトレッキングやクライミングを行っていることを前提にした場合、実は新たに揃えなくてはならない特別な装備は沢靴くらいなもの。泳ぎを伴うルートなどではライフジャケットやフローティングロープを追加する程度なものです。また遠くの山域まで足を伸ばさなくとも、近隣の山々にも冒険的なルートが無数にあります。そう言った意味でも、金銭的負担が少ないカテゴリーであるとも言えます。

 

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沢登りの特殊な点は、" 水 " と大きく関わること。この点においては他のカテゴリーにはない、特別な知識が求められます。
沢登りのメインステージとなる源頭域の登攀的なシチュエーションが目立ちますが、入渓に近い場所では本流を遡行したり、渡渉が求められる場合も多く、水量が多い場所を突破しなくてはならないケースも多々あります。
登攀とはまた別の、川の流れならではの危険があり、このあたりの知識を正しく持たないと溺れて命を落とすリスクもあります。
また登攀シーンにおいても、滝やその下には滝壺もあり、それらを考慮した確保技術も求められます。

 


実は、沢登りを行っている人達でも、水に関する技術や知識をほとんど持たないパーティーも多く見受けられます。
やはりイメージ的には山岳登攀の要素が強く、また、そこに関わる人達も多くがクライマーであり、水に関しては専門外な場合が多いのでしょう。そして沢登りの死亡事故の多くが、溺死である現実もあります。

Kuri Adventures の沢登り技術講習は、登山を行っているだけではなかなか学習機会のない、水の危険についての学習を軸に行ないます。

 

・川の流れと危険についての学習

・万が一流された場合に生き延びるための流され方

・滝壺に巻かれたり、流されたりした仲間を救助する方法

・流された状況から脱する方法

・水量の多い滝の登攀に伴う確保のパターン

 

など、川の流れから命を守るための技術と知識を学びます。

 

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初日に基礎的な技術を学習したら、二日目には泳ぎを伴う沢で実際に山行を行ってもらいます。

渡渉箇所ではフィックスロープを自分たち自身で張り、滝壺が巻いている沢では仲間が落ちた状況に備えてスローバッグを構え、登攀ラインを考えて確保手法を選択します。万が一流された場合には、前日に訓練した方法で安定した場所まで流れ、危険がない場所で流れから離脱します。
初日に学んだ知識を、二日目の山行で実践するからこそ、学んだ知識は活きた技術として定着します。
一度体に叩き込んだその技術は、一生物の技としてあなたの命を守り、山の世界観はより広く、大きく広がる事でしょう。

 

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スポーツとしての近代登山が日本に伝えられるよりも遥か古より、日本人は沢を伝って山に入り、生活の為の糧を得ていました。魚が獲れ、山菜があり、水も常に流れている、狩猟で得た獲物の血を洗い流し、肉が腐らない様に沢水で冷やしながら運搬するのにも沢の流れは役立ちました。古き日本の山の民にとって、沢とはまさに生活の場であったと言えます。

現代では世界のアルパインクライマーが日本の沢登りに注目しています。

日本は国土の周囲が海に囲われており、季節風によって湿った空気が山に押し上げられる事によって雨雲が発生し、豊富な雨をもたらす独自の気象環境があります。これにより水量を多く蓄えられる標高の低い森の中から、雨による侵食で急峻な地形が形成され、沢登りのフィールドが形成されています。
沢登りができる土地は世界の中でも限られており、日本は沢登りがどこでも行える実に恵まれた環境でもあるのです。

日本に生まれ、登山者として山を楽しむなら、沢登りも行わない手はないのではないでしょうか。
私たちは文化的にも、土地的にも、沢登りを楽しめる環境に生きています。
是非学習機会を設け、沢登りの世界に足を踏み入れてみてください。登山者として、より豊かな人生が訪れるはずです!

 

※ より良いカリキュラムへとブラッシュアップする為、講習内容を一部変更する場合が御座います。予めご了承ください。

 

 

 

~ 日程 ~

 

2025年開催

 

・2025年5月10日(土)~11日(日)【 予約締切 5/7(水) 19:00まで 】

・2025年6月14日(土)~15日(日)【 予約締切 6/11(水) 19:00まで 】

・2025年7月26日(土)~27日(日)【 予約締切 7/23(水) 19:00まで 】

・2025年8月30日(土)~31日(日)【 予約締切 8/27(水) 19:00まで 】

 

 

~ 事前予習動画 ~

 

この講習では、以下の結びが必要です。講習日当日までに覚えてきて下さい。

 

 □ エイトノット

 □ オーバーハンドノット

 □ バタフライノット

 □ ムンターヒッチ

 

 

 

また、以下のオンライン座学講習(過去録画)を視聴し、沢靴の用意、バックパックの防水処理など、事前準備を行って下さい。

 

上の写真をクリックするとオンライン講習録画映像を視聴できます。

 

~ 参加条件 ~

 

◯ 25m以上泳ぐことができる方

◯ 装備をしっかりとご用意頂ける方 

 

 

~ タイムスケジュール ~

  

07:00 新宿駅 新宿の目 集合

08:30 武蔵五日市駅 集合

09:30 講習開始

15:30 講習終了

16:30 武蔵五日市駅 解散

18:00 新宿駅 新宿の目 解散

 

※ 渋滞などにより、スケジュールが遅れる場合も御座います。 

 

 

~ 集合場所 ~

 

集合場所は、新宿駅・武蔵五日市駅の2ヶ所から選択できます。マイカーでお越しの方は、武蔵五日市駅近隣のコインパーキングに駐車の上、8:30までに駅前にお集まり頂けますようお願いします。

 

新宿駅 " 新宿の目 " 前  7:00 集合

 

新宿の目は、新宿駅西口B1Fより出て、ロータリーの右手。新宿スバルビルの地下部分にあります。

 

 

武蔵五日市駅 8:30  集合

 

道路状況によって遅れが生じることがあります。予めご了承下さい。また集合時間に遅れる場合には、必ずご一報願えますようお願い致します。

 


 

 

~ 催行人数 ~


最小催行人数  4名

最大催行人数 12名

 

 

~ 天候 ~

 

大雨時は中止とします。

中止の場合のみ前夜連絡致します。

※ 中止の場合は中止日数分返金となりますが、ご返金には注文金額の3.6%のクレジットカード返金手数料が発生します。予めご了承下さい。

 


~ 用意するもの ~

 

□ クライミングハーネス ( レッグループ式ハーネス、ダイアパー式ハーネスのうち、ビレイループがあるものを選択してください。)

□ クライミンングヘルメット ( 登山用、クライミング用で購入から3年以内のものをご用意ください。)

□ ダイレクトビレイに対応したビレイデバイス  ペツル ルベルソ5 を推奨 )
□ クイックリリースベルト ( ファイントラック クイックレスキューベルト
モンベル スローロープベルトなど、緊急脱出できるベルト。 )

□ スローバッグ ( ファイントラック ゴージュバッグ15モンベル コンパクトスローロープ15 など。ご用意できる方のみで構いません。無料レンタルもあります。)

□ PFD ( フォーム式 7.5kg以上、空気式 6kg以上の浮力のライフジャケット。ご用意できる方のみで構いません。無料レンタルもあります。 )

□ ウェットスーツ ( 用意できる方だけで可。 上下セパレートの2mm程度のもの が使いやすいです。パンツのみでも良いと思います。 )

□ サブゲート式HMS型安全環付きカラビナ ( ロックテリクス HMSミディスクリューAT など、サブゲートによる反転防止機構が付いたものを使用 )

□ 変形D型安全環付きカラビナ × 2 エーデルリッド ピュアスライダーペツル エスエムディー など、細めのものを推奨 )

□ O型、またはHMS型の安全環付きカラビナ ( セルフジャミングピーリーに使用します。)

□ セルフジャミングプーリー ( エーデルリッド スポック など。アッセンダーとしても使用します。 )
□ 沢靴
 ( 初心者の方はフェルトソールを推奨 ) 

□ 純綿100%の軍手 ( 詰め上がった後の替えように2セット用意頂くことを推奨します。 )

□ 登山の基本装備 ( ヘッドライト、雨具、防寒着、着替えなど、登山の基本装備一式をご用意下さい。ゴミ袋も複数枚あると便利です。 )

□ 昼食・飲料 ( 実践山行では行動中の待機時間に適宜食事をとってもらいます。調理せずに食べられるものをご用意下さい。)

□ 帰宅時の着替え ( 下着も含め、全ての衣類をご用意下さい。)

□ 行き帰りの靴 ( 沢靴へは現地で履き替えます。)

 

 

 ・装備は全て濡れます。装備の一つ一つをビニール袋(コンビニ袋などで構いません)に包み、バックパックへの浸水時対策を行って下さい。特に携帯電話など、電子機器類の防水対策は徹底して行って下さい。ジップロックなどに入れ、防水を徹底することを推奨します。

・行き帰りの際に使用する靴や下山後の着替えなど、貴重品以外のお荷物は車内に置いていくことができます。車内に置いていく方は、着替えなどをバックパックと別口にご用意頂くことを推奨します(盗難に関しての補償は行いません。)

・終了後、簡易更衣室にて下山後の衣類に着替えます。

 

 

~ キャンセルについて ~

 

このイベントのキャンセルには、キャンセル料が発生致します。

キャンセル料は以下の通りとなります。

 

開催日の30日前~15日前:利用料金の30%

開催日の14日前〜8日前:利用料金の50%

開催日の7日前〜3日前:利用料金の80%

開催日の2日前〜当日:利用料金の100%

 

※ ご返金には注文金額の3.6%の返金手数料が発生します。

※ 日程変更にも上記のキャンセル料が発生致します。

※ キャンセル希望の際は、自動返信メールに記載の専用メールアドレスより、指定フォーマットの内容をご記載の上メールをお送り下さい。

 

  

~ 補償について ~

 

Kuri Adventures ではお客様の安全を最優先にしておりますが、山で100%の安全はお約束できません。

イベント中の事故に関する負傷・死亡・物損に関し、全て自己責任となることを予めご了承下さい。

詳しくは " 利用規約 " を御覧下さい。 

 

 

~ 年齢制限について ~

 

参加可能な年齢制限は18歳以上、70歳未満とさせて頂きます。万が一の事故の際に責任が取れる年齢であること、体力的に無理のない年齢であることを考慮し、制限させて頂いております。ご理解のほど何卒よろしくお願いします。

 

 

~ 保険について ~

 

実際に深い山の中に入っての実践を行う為、遭難事故発生時には遭難捜索、及び山岳救助が求められる場合があります。
遭難対策費用300万円以上の保険にご加入頂く他、傷害保険、生命保険などへのご加入も推奨致します。

  

 

~ ココヘリについて ~

 

この講習では、万が一の滑落、行方不明、同行者や他の登山者を怪我させてしまった場合などに備え、ココヘリの加入を推奨しています。ココヘリとは位置発信システムを使用した遭難捜索サービスで、万が一行方不明になってしまった場合にもヘリコプターによる捜索を容易にしてくれます。また他者を死傷させてしまった場合の損害賠償責任補償、山行中に装備品を壊してしまった場合における装備補償なども含まれています。《 未加入の方はこちら!》

 

 

~ お支払い方法 ~

 

 □ クレジットカード決済

 

 


沢登り技術講習

 

※ 利用規約をお読み頂き、自己責任について十分に理解した上でご参加下さい。

  ご予約をもって、利用規約を理解したものとします。

 

↓ プルダウンから日程を選択してください。

( 通常価格 税込 27,280円 / セール価格 税込 23,980円 )

¥21,800

  • 在庫あり

併せて実践経験を積む為の山行へのご参加も強く推奨します!!


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