小さいが、侮るなかれ!マダニに感染して死亡する事故が、毎年起きています。
マダニを媒介とした人獣共通感染症による疫病感染し、様々な病気を発症します。その中には重篤な症状を引き起こし、時に人を死に至らしめたり、生涯残る後遺症で苦しめたりするケースもあります。
しかもその多くに有効な治療法もなく、またワクチンもないと言う恐ろしさ…。
大切なことは、しっかりと予防対策を行うこと。
そして早期発見、早期除去を行うこと!
山の恐ろしい危険生物"マダニ"に関する知識を身に付け、身を守りましょう。
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先日、北海道でマダニに噛まれて死亡する事故が起きました。
熊やスズメバチなら理解できるにしても、マダニで人が死ぬ??何とも不可解な話です。
その正体はフラビウイルスと言う、マダニを媒介とするウィルスが原因で、ダニ媒介性脳炎と言う病気を引き起こします。
ダニ媒介性脳炎が発症して治療法は特に無く、効果的な薬物療法は存在しません。
発症すると髄膜炎、脳炎、髄膜脳炎などの病気を引き起こし、10%~20%の方に半永久的な麻痺が残ります。また重篤化すると死亡する事もあります。
なめちゃイケない、なかなかおっかないやつです。
有効性の高い予防ワクチンも存在するものの、日本では認められておらず、一部の医療機関にて自費で高額なワクチンを受ける他にワクチンでの予防法はありません。
ライム病と呼ばれる、ボレリアと呼ばれる病原菌を原因とする病気のリスクもあります。
初期症状としてはインフルエンザによく似た症状で分かりにくいのですが、マダニの最盛期はインフルエンザの最盛期と真逆の季節にあたりますので、春~秋にかけてインフルエンザのような症状が出た場合には、ライム病の可能性も考えた方が良いかもしれません。
ライム病の場合、噛まれた箇所に特有の腫れ模様ができます。
この様な腫れ模様ができた場合には要注意です。
放置すると、慢性的な皮膚炎、関節炎、脳髄膜炎、角膜炎、心疾患などの後遺症が残る場合があります。
こちらも日本には予防ワクチンがなく、標高800m以上の山域で噛まれた場合にのみ発症リスクが有ります。
つまり登山者以外にはさほどリスクがありません。
この病気になるのは、私たち登山者です。
(但し北海道では平野部にもいます。この病気は、中部以北を中心に見られる病気です。)
他にも、SFTSウィルスによる重症熱性血小板減少症候群や、日本紅斑熱など、これまでにたくさんの死亡者を出している病気の感染リスクがあります。これらに関してもやはり予防ワクチンは無く、内、重症熱性血小板減少症候群に関しては、有効な治療法もありません。
大切なことは、しっかりとした感染予防を行う事です!
マダニはノミの様にジャンプしたりしません。草むらや木々の葉の裏に潜み、動物がやってくるのをじっと待ちます。
そして私たちが通過すると、そっと乗り移って、皮膚に頭をねじ込みながら吸血を開始します。
数日かけて血液を吸い続けた後に剥がれ落ち、数百の卵を産みます。
まず大切な事は、皮膚を露出させないこと。
半袖や短パンで肌を露出させたまま草木に触れると、マダニに食われるリスクが跳ね上がります。
足元も、ゲイターなどを使用することでマダニの被害リスクを大幅に減らせます。
虫除けスプレーも有効性が高いです。
体に有害な可能性があると嫌う方も多いのですが、ディートが含まれた虫除けスプレーはマダニ避けには効果抜群です!
特に足元。靴下などにスプレーしておくことで、裾からの侵入も防げます。
またヤマビルにもある程度の予防効果を示します。
虫除けスプレーの効果は2時間程度なので、こまめにスプレーすることが大切です。
万が一噛まれた場合、無理に引っ張るのはやめましょう。
吸われた血液が逆流することで病原菌やウィルスが体内に進入するリスクが高まる他、頭がちぎれて体内に残留することで、別の細菌感染による化膿などのリスクも出ます。
ただし早期に発見し、早期に除去することは、感染症予防の為には重要です。
マダニの除去は、専用器具を使って取り除く他、アルコールや虫除けスプレーも有効です。
登山の後や入浴時に、しっかりと体をチェックし、もしマダニが居た場合には早めに取り除きましょう。
もしご自身で取り除けた場合にも、マダニに噛まれた場合には必ず医療機関へ受診して下さい。
マダニは時に命に関わるおっかないヤツです。
十分に気をつけましょう!
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