【雪山登山のグローブ】続・防寒テムレスのカスタマイズ ~ インナーボア剥離作業編 ~

防寒テムレスって圧倒的な作業性が魅力なんだけど、それでも行動食食べたり、カップラーメン作ったりってレベルの作業になるとさすがに難しくなってきますよね。 その様な作業をするにはもっと薄手のインナーグローブで行うべきなんだけど、防寒テムレスと薄手のインナーグローブを組み合わせるとせっかくの作業性が損なわれてしまう。

かと言って、細かい作業のたびに素手になるのも嫌だし、付け替えるのもなかなかの手間・・・。

 

そこで防寒テムレスのインナーボアを引っ剥がして、1レイヤーのオーバーグローブとなるよう加工してみました♪

そんなんするなら防寒じゃないテムレス(ブラックテムレスなら " 03 " がそうですね)にすりゃ良いじゃんって思うかも知れませんが、実は手袋の形が違うのですよ。

インナーグローブをした状態で丁度良い太さ感のサイズになると、指先が余りすぎてやっぱり作業性が悪くなる。防寒テムレスの素手で適正のサイズから内ボアを引っ剥がすと、太い1レイヤーのテムレスができるのです。

これに薄手のウールのインナーグローブ(スマホも弄れます♪)を組み合わせることで、高い作業性のオーバーグローブとして使おうって魂胆。

これなら泊まり登山でもしっかりと乾かすことができるし、手汗で湿ってきてもインナーを交換できるし。なによりアウターを外してもそこにインナーがあるって状態は良いよね!

絶対的防水性と作業性を持つペラペラオーバーグローブの出来上がりです(*^^*)

 

グローブをひっくり返し、裁ちばさみでインナーボアに切れ目を入れます。

 

その穴からテムレス本体を引き剥がすよに捲り返し、インナーボアを分離させます。

 

手首の部分は縫い付けられているので、裁ちばさみで丁寧に切り取ります。本体を傷つけないように注意しましょう。

 

切りっぱなしの部分はほつれるので、ライターで炙って処理します。

 

インナーボアの代りに、薄手のインナーグローブを装着します。ウールのグローブを選択すると手が冷えにくくて吉です♪

 

ここではLサイズの防寒テムレスで作成していますが、LLサイズや3Lサイズから作れば、ラックナーのヒマラヤングラブの様な厚手のウールグローブとの併用も可能かと思います。防寒テムレスから作るペラペラオーバーグローブと未脱脂ウールグローブの組み合わせとか、保温性と操作性のバランスに優れたベストな選択の一つかもしれませんね。
低予算で簡単に作れるので、是非いろいろ試してみてください♪

 


カフ無しLサイズ

カフ無しLLサイズ

カフ付きLサイズ

カフ付きLLサイズ

薄手ウールグローブ

未脱脂ウールグローブ




雪山登山講習

 

雪山登山に必要な歩行技術、初動停止技術、滑落停止技術、雪洞ビバーク体験、などの技術講習に、実際に谷川岳までの実践山行を組み込んだ一泊二日の雪山登山技術の講習です。

雪山登山をこれから始める方、我流で続けてきた方におすすめです。

しっかりと身に着け、安全に雪山登山を楽しみましょう!

 




Kuri Adventures では登山教室を通じて様々な登山技術を指導しています。ロープを使った確保技術などを中心に、主に安全登山に関わる技術をお伝えしています。もっと安全に登山を楽しみたい方、より幅広い登山を楽しみたい方にこそ、是非学習機会を設けて頂ければと考えております。皆様のご参加も心よりお待ちしております!


栗山 祐哉

Kuri Adventures 登山教室の企画全体を受け持つ代表主任講師。

登山歴25年。誰も通らないようなルートを地形図から探し出し、泥と苔の藪岩登攀を好む土臭いアルパインクライマー。

生粋の山道具オタクで、より快適で合理的な登山装備の在り方を日々探求し続けている。そう、インストラクターとしての業務の一環であり、これは断じて無駄遣いではない!!

ロープによる安全確保技術を専門とし、確保技術を多くの登山者に伝えていくことで、遭難死因第一位である転滑落を限りなく " 0 " に近づけることができると信じ、日々活動中。