登山のロープワーク " バタフライノット "

 

 

ロープの中間部に輪を作る結び方です。
雪庇やシュルンド、クレバスなど、雪上での安全確保をタイトローピングで行う際、結び合ったロープの途中にたくさんの輪を作り、雪との抵抗を作って引きずり込まれるのを防ぎます。
開き方向に強いテンションがかかっても緩まず、強いテンションがかかった後でも簡単に解くことができる優れた結び方です。


雪山での大きなリスクの一つに、雪庇の踏抜きやヒドゥンシュルンド、ヒドゥンクレバスへの滑落などがあります。
これらを防ぐためには、パートナーとロープを繋ぎ合う、タイトローピングでのコンティニュアスビレイが有効です。

コンティニュアスビレイで結び合ったロープの間に、一定間隔で小さな輪を作ることで雪や氷の角との摩擦を発生させ、抵抗を作っておくことで墜落に巻き込まれるリスクを大幅に低減できます。

輪を作るのにエイトノットを使ってしまうと、開き方向への強いテンションによって解けます。
オーバーハンド・ノットでも輪を作れますが、強いテンションがかかると解くのに苦労します。

万が一墜落した場合、レイジングシステムを構築して引き上げを行います。結び目を通過させるのに毎回解かなくてはならないので、解きにくいオーバーハンド・ノットは適しません。


バタフライノットは、強いテンションがかかっても勝手に解けることがなく、また強いテンションがかかった後でも力を使わずに簡単に解くことができます。
使用機会がさほど多くない結び方ではありますが、雪山登山を楽しむ方には是非覚えておいて頂きたい結び方です。



手のひらにロープを3周巻きます。



真ん中のロープを、左のロープの下を潜らせながら、左に引っ張り出します。

 



そのロープを手前から一番右に持ってきます。 



右から左へ、3本のロープの下を潜らせます。 



テンションをかけながら、形を整えます。



バタフライノットの完成です




タイトローピングによるコンティニュアスビレイ、レイジングシステム、結び目を通過させる方法と合わせて覚えておきましょう。

雪山での安全を確実に高めることができるようになります。

 Kuri Adventures では、気楽に参加できる" 登山のワークショップ " を行っています。実際に直接指導させて頂きます。

初めての方でも十分楽しんで頂ける、アットホームなワークショップですので、是非お気軽にご参加下さい♪

 

 Facebookをされている方は、是非下のバナーの"いいね!"ボタンを押してください

登山に役立つブログの更新情報が、タイムライン上に表示されるようになります。
良質な情報発信を心がけますので、是非 "いいね!" して下さい。宜しくお願い致します!!