急峻な雪の斜面を登る場合、万が一の滑落に備えてスタカットビレイに切り替えます。
支点設置の難しい雪上において、もっとも簡単な支点構築方法はピッケルを使った支点構築方法です。素早く簡単に支点を作ることができ、しかもそれなりに信用できる支点になってくれます。
雪上のどこでもセルフビレイがとれるのは安心ですね^^
雪山登山の安全に大きく関わる技術ですので覚えておきましょう!
雪山登山中に危険を感じる様な急峻な斜面が現れた場合、スタカットビレイで慎重に登るべきです。
雪上でのスタカットビレイは、ボディビレイが基本となります。肩絡みや腰絡みなど、支点に直接衝撃を与えないビレイスタイルが安全です。
しかし一定以上の墜落衝撃があれば、自分自身がバランスを崩して滑落に巻き込まれてしまう可能性があります。
それを避けるために、セルフビレイが必ず必要です。
強固な支点からとったセルフビレイがあって、初めてスタカットビレイは確実性の高い安全なビレイ方法となります。
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雪上で支点をとるのにもっとも適した方法は、ピッケルをT字に埋めることです。
アッズ(ヘッドのショベル部分)で斜面に対して横に穴を掘ります。
なるべく直線的に、深さ50㎝以上掘りましょう。
続いて横穴の丁度真ん中あたりから、斜面下方向に対して掘ります。
ピッケルの中央部に長いスリングをガースヒッチで結び、横穴にピッケルを入れます。スリングは横穴から斜面下方向に掘った溝に入るようにします。
斜面の上側から下側に向け雪を落とし、ピッケルを穴に埋めます。しっかりと上から圧雪し、雪を固めましょう。
スリングの先端には安全管付きカラビナをセットします。
メインロープを安全管付きカラビナにクローブヒッチで結び、セルフビレイとします。
この時、自分が立つ位置(又は座る位置)についた時のロープの流れが、ピッケルより低い位置にあるようにします。
この支点は、ピッケルの斜め下方向に引かれた時に初めて効く支点です。上方向に力が働けば簡単に支点は崩壊していしまいます。
必ずピッケルに下方向の力が働くように、溝の深さや角度、ロープの流れなどには十分注意しましょう。
スタンディングアックスビレイの時には他にアンカーが必要です。ショベルなどをデッドマンとして使い、アンカーとしましょう。
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セカンドクライマーをビレイし、そのまま次のピッチまでリードしてもらいましょう。
この時、フォールライン(もし滑落した時に滑って行くと予想される方向)にビレイヤーが入らないように登っていくことが大切です。
ロープいっぱい付近になったら声掛け、セルフをとってもらいます。
パートナーの準備ができたら埋めたピッケルを開始し、登攀を開始します。
この様に交互に確保をとりながら登る方法を"スタカットビレイ"と言います。
とても安全性が高い登り方となります。
雪山で少しでも危険だと感じる場合は、面倒がらずにスタカットビレイに切り替えることが大切です。
この時にしっかりとしたアンカー設置ができるかどうかが、パーティー全体の生命線となります。
安全の為にも、しっかりと練習しておきましょう!
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