[ 登山技術 ]

 

 

登山に関する様々な技術や知識を紹介しています。
地図とコンパスの使い方やロープワーク技術などの基礎技術、セルフレスキューなどの専門技術とは別に、山で使う様々な登山技術をまとめています。
より多くの知識を身に付け、安全登山にお役立て下さい。

 

ブログカテゴリー


スリングの選択と使い方

 

 

クライミングや登山に使うスリングについて考えてみたことはありますか?
様々な太さや長さのスリングがありますが、実は素材も違います。そしてその素材別に特性も変わってきます。
水に濡れると弱くなる素材、僅かな熱で溶けてしまう素材、結ぶと強度が下がる素材など、素材別の弱点を知らなければ危険な場合もあります。また適したシーンで適した素材を選べば、安全度は最大限に高まります!

スリングはどれでも一緒ではありません。しっかりと考え、それぞれの状況にあった素材や長さの選択を行っていくことが大切です。


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エネルギー代謝と心拍コントロール

 

 

登山を行うと凄まじい勢いでエネルギー消費していきます。
例えば体重65kgの男性が6時間のハイキングを行うと、基礎代謝を含めた一日あたりの消費カロリーは5000kcalを超えます。同じ方が日常生活を送った場合には大凡2500kcal程度、フルマラソンの消費カロリーが2500kcal程度。すなわち、日帰りハイキング程度の軽い登山でも、フルマラソンと同程度のカロリー消費が起きています。
体は無理したエネルギー捻出を行うので、肉体疲労も大きくなります。この事は山のリスクにも繋がります。
疲れにくい運動の在り方を学べば、山はもっと楽しく登れるはずです!


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雪山登山技術 - スタンディングアックスビレイ -

 

 

森林限界を超える雪山登山は、あらゆる登山カテゴリーの中でも特に危険性の高いアクティビティです。 その最大の理由が確保のしにくさにあります。

確固とした支点を構築しにくく、中間支点の設置にも手間のかかる雪山登山において、ロープによる安全確保がなかなかしにくい傾向にあります。

それでも危険な箇所では積極的にロープを出し、安全確保を行う必要性があります。 スタンディングアックスビレイは、雪上において比較的手間なく、且つ強固な確保を行うことができる優れた技術です。

しっかりと練習を重ね、安全な登山を行いましょう!


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雪山登山技術 - 雪洞の掘り方 -

 

 

雪山登山の大きな危険に、気温の低さがあります。
寒いということは、ただそこに居るだけで命を奪われると言うこと。
万が一ビバークに追い込まれれば、非常に厳しい状況に陥ります。

しかし、もし雪洞を素早く作ることができればどうでしょう?

風雪を遮り、寒気を遮断する雪洞の中は、常に室温が0℃前後を保たれます。

決して温かい環境と言うわけではありませんが、それでも十分耐えることができる寒さです。実際に、自然界に生きる動物達は、こうして生き延びています。
そんな雪洞の作り方を学びましょう!


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アイススクリュー - 長さと本数 -

 

 

アイスクライミングを始める時、悩ましいのがアイススクリューの購入。
いろいろな長さがあり、どれを何本買ったら良いのかわからないものです…。
もちろんどんな時期にどこを登りたいのかなどでも変わってくるものですが、個人的にこのくらい用意するのが良いだろうと思われる目安を指針として示してみたいと思います。
これが必ずしも正解とは限りませんが、しかし1つの答えでもあります。

これを参考に揃えはじめ、自分なりのスタイルを築いて頂ければと思います。
僕のスタイルは、安全重視型な内容となります。


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ビバーク技術 - ビバークマットの作り方 -

 

 

ビバークの要となるのは、地面からの断熱です。
山の中で急遽ビバークしなくてはならなくなっても、地面への放熱を防ぐことができればしっかりと睡眠を取り、翌日に向けて体力を回復させる事ができます。
可能であればスリーピングマットを持っていきたいところですが、日帰りや小屋泊の登山、スピードを要求されるアルパインクライミングなどでは少しでも荷物を軽くしたいもの。かと言って、軽いフォームマットなどはなかなか嵩張ります。
そこで考案したのが栗山式ビバークマット!

これなら軽く、あまりバックパックの収納スペースを犠牲にせず持ち運べます。


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ビバーク技術 - 地面の断熱方法 -

 

 

登山を行っていると、時にビバークに追い込まれることがあります。
捻挫して下山が大幅に遅れた、ちょっとした道間違えで時間をロスした、初参加のパーティーメンバーが想像以上に遅かった、怪我をした仲間と共に翌朝の救助まで待機しなくてはならない。
この様な事態は誰にでも起こり得ることであり、全ての登山者に可能性があります。

ビバークで最も重要なのは保温です。ツェルトで雨風を避ける話は良く耳にすると思いますが、それと同時に大切なのが地面の断熱です。

森で手に入る素材で、ビバーク時の床断熱方法をお伝えします。


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支点構築の流れ

 

 

支点は、パーティー全体の命を預かる最後の要。
スタカットビレイシステムは、一方が確実に大地と繋がっている事で安全が成り立っています。信頼のおける支点の構築は、安全なクライミングを楽しむ上で絶対に欠かす事のできない技術です。

ここでは最も基本となる、シングルロープで相互登攀を行う場合のシステムを紹介しています。

しっかりと指導を受けた後の復習にご活用下さい。

 


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現在地から進むべき方向をコンパスに示させる方法

 

 

登山の基礎技術でありながら、なかなか習得が難しい地図とコンパスの使い方。
いっぺんに覚えようとしてもなかなか難しいので、少しずつ覚えていきましょう。
まずは地図とコンパスの基本中の基本。

現在地から次に進む方向を、コンパスに示させる技術をお伝えします。
分岐の度に現在地を確認し、進むべき方向を確認することで、その道が本当に正しいのか、どちらに進むべきなのかが分かります。
こまめな現在地確認と進行方向確認こそが、道迷いを無くす最大のポイントとなります。しっかりと身につけましょう!


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登山の持ち物

 

 

登山には様々な道具を用意する必要があります。

大自然の奥深くにまで足を踏み入れるアクティビティである登山では、その自然の脅威から身を守るための様々な装備が無いと時に命に関わります。

時期や場所、山行形態によって持っていく装備は変わりますが、ここでは最低限どんな山にも持って行くべき道具を選定してご紹介します。

ここに上げている道具は、どんな山行にも必ず用意すべき基本セットとなります。

参考にして頂ければ幸いです。

皆さまの安全登山にお役立て下さい。


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クイックドローのカラビナの向き

 

 

クイックドローって、どちら側のカラビナを使うかご存知ですか?

岩場に行くと、たまに使い方を間違えたクライマーを見かけます。クライミングジムで育ち、外岩に足を運ぶようになったクライマーは、この学習機会を得られないままになっているのでは無いかと思います。

クイックドローのカラビナを良く見てみると、ゴムで固定された方とそうでない方があります。ここを誤ると超危険!しっかり覚えましょう!!

 


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最重要登山技術 " 懸垂下降 "

 

 

登山中の転滑落事故の多くは下りで発生しています。

急峻で危険な下りを安全に通過する最良の方法は、懸垂下降を行うことです。

しかしクライミング中にもっとも多く死亡事故が起きるのもまた懸垂下降であるように、手順や操作を誤ると大変危険です。

これから懸垂下降を学ぶ方や、すでに技術をお持ちの方の復習用に活用頂ければと思い、動画と写真で説明しています。ご活用下さい^^

 


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雪山登山技術 " ピッケルでセルフビレイをとる方法 "

 

 

急峻な雪の斜面を登る場合、万が一の滑落に備えてスタカットビレイに切り替えます。
支点設置の難しい雪上において、もっとも簡単な支点構築方法はピッケルを使った支点構築方法です。
素早く簡単に支点を作ることができ、しかもそれなりに信用できる支点になってくれます。

雪上のどこでもセルフビレイがとれるのは安心ですね^^

雪山登山の安全に大きく関わる技術ですので覚えておきましょう!


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クライミングロープ " 絡まらないロープのまとめ方 "

 

 

沢登りや雪山登山、岩稜登山など、ちょっと難しい登山ではロープを出すことも多くなります。しかしクライミングと違い、ずっとロープを出しているわけでは無く、その多くは"歩き"となります。

ロープを使う段階になったら素早く必要最低限だけ出し、それ以外はバックパックにまとめておきたいもの。
そんな登山での使用に特化した、便利なロープのまとめ方をご紹介します!


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登山技術基礎 " ほどけない靴紐の結び方 "

 

 

登山中に靴紐が解ける事が多かったりしませんか?

しかも、なんか解けやすい日と、ハードに歩いても解けない日があると思いませんか?
実は結ぶ時にちょっと注意するだけで、ずっと解けにくくなるんです。

そんな注意ポイントを、動画とブログで説明しています。

さらに!

より解けにくくなる、応用形の靴紐の結び方を伝授します!!


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アルパインクライミングテクニック " チェストコイル "

 

 

安全確保をしながら登山を行いたい場合、不要なロープはなるべく収納して必要最低限のロープだけを使いたいものです。また必要な分のロープも、移動の際には長すぎます。

そこで使う分のロープ以外はバックパックに収納し、さらに移動中に使わない分のロープはたすき掛けにして携行します。使いたい時にすぐにロープを繰り出せる様にしておくことで、ちょっとした危険箇所でもスムーズにロープを使うことが出来ます。

スピーディーな登山を行う上で重要な技術です。

これをチェストコイルと言います。


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コンティニュアスビレイシステム " 岩稜タイトローピング "

 

 

痩せ細った岩稜歩き。ダイナミックな景観とスリリングな冒険を楽しめるは、まさに登山の醍醐味の一つと言えるかも知れません。登山者だけが味わえる、特別な世界です。

しかし当然、危険が多いのも事実。うっかりつまずいたりすれば、そのまま谷底まで墜落しても何ら不思議ではありません…。

そんな事態に陥らないよう、危険な岩稜では正しくロープを運用することが大切です。
安全確保を行い、万が一の墜落事故を防ぎましょう!!


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登山のレイヤリング " ベースレイヤー "

 

 
登山に着ていく衣類の中でも、特に重要なのが " ベースレイヤー "です。

肌の上に直接着る、最も体に近い部分で外気から体を守る装備であり、選択がとても重要な装備です。

時にベースレイヤーの選択のミスで命に関わるほど、山での生命維持に影響します。

登山の基本となる大切な装備。
どの様に選択するべきなのか、しっかりと学習しましょう。 


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ロープを使ったツェルトの設営方法

 

 

森林限界以下でツェルトを設営する場合、そこに生えている木を利用しない手はありません。
トレッキングポールを使った設営方法と違い、支柱が倒れることはありません。
出入り口の前にポールでポールが邪魔することも無く、出入りにストレスもありません。
またトレッキングポールを持たない事の多いクライミングや沢登りでの利用では、この設営方法が最も優れていると思います。

ツェルトの設営方法の一つとして、是非覚えておきたい技術です!


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