アイスクライミングを始める時、悩ましいのがアイススクリューの購入。
いろいろな長さがあり、どれを何本買ったら良いのかわからないものです…。
もちろんどんな時期にどこを登りたいのかなどでも変わってくるものですが、個人的にこのくらい用意するのが良いだろうと思われる目安を指針として示してみたいと思います。
これが必ずしも正解とは限りませんが、しかし1つの答えでもあります。
これを参考に揃えはじめ、自分なりのスタイルを築いて頂ければと思います。
僕のスタイルは、安全重視型な内容となります。
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アイススクリューの本数と長さ
アイスクライミングはほんの一昔前まで、一部の"変人"だけの遊びでした。
なんせ中間支点の設置が大変で、アイススクリューなんてものは無かったわけですから。アイスアックスにセルフをとってぶら下がり、ハンマーで氷に釘の様なものを打ち込んで登っていたわけです。そんな頭のぶっ飛んだ遊び、一般化する日が来るなんて誰も思わなかったわけです。
しかし近年、アイスクライミングはかなり一般的なウィンターアクティビティとなりつつあります。
一番大きな要因はアイスキャンディーなどの人工アイスゲレンデの普及でしょう。安全な場所でトップロープで、誰でも楽しくアイスクライミングが楽しめる場が、確実にアイスクライミング人工を増やす役割を担っています。
そしてもう一点、アイススクリューの進化が挙げられます。
この10年ほどで格段に良くなったアイススクリューのお陰で、アイスクライミングにおける中間支点の設置は大幅に手軽になり、しかも強固で確実性も高いものになりました。
アイスクライミングのフリー化など不可能に近い話だったわけですが、現在ではアイススクリューの進化によりフリーで登ることは決して難しいことではなくなってきています。
今回はそんなアイススクリューについてお話します。
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アイススクリューには様々な長さがあります。
凡そ、10cm~22cm程度まで、4~5段階の長さがあります。
この為、最初にアイススクリューを購入する時にどれを購入したら良いのか悩んでしまいますね…。
登るルートや地域、時期などによって氷の厚さや状態が変わるので一概になんとも言えませんが、個人的には短めのものから中程度の長さのものを中心に中間支点用としています。
また支点構築用として中程度の長さのものと、V字スレッド用として一番長いものを1本持つようにしています。
これは僕のアイスクライミングのスタイルによって、この様な長さの選択になっています。
僕の場合、西上州や南アルプスエリアのアイスクライミングルート。特に冬期沢登り的な長いナメ滝を中心とするような渋めな登攀を好みます。スポーツとして高難度を目指すと言うより、冬の静まり返った沢の遡行を静かに楽しむ事に重きを置いており、高難度な登攀を楽しむことは求めていません。
この為、氷は比較的丈夫で安定しているものの、全体的な厚さはさほど無い場合も多く、短めのアイススクリューである必要性があります。
仮にこれが高難度なアイスクライミングを目的に、細い氷柱の集合体の様な滝を登る様な場合には、長いアイススクリューでより強固な中間支点を作る必要性が出てきます。
使用目的に併せて選択していくことが大切です。
以下に、僕個人が用意しているスクリューを紹介していきます。
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中間支点用に、短めのものから中程度のものを、6~9本用意しています。
10cm × 3本、13cm × 3本、17cm × 3本の中から、ルートによってどれを持っていくかを選択します。
念のため、最低でも6本持っていきます。50mロープを目一杯出す様なルートでは、9本全てを持っていくことも多くあります。
一見すごく多そうに感じますが、50mロープ目一杯出すことを考えると、これでも5mに一本の計算になります。実際には両端をエイトノットで結んだり、下部の傾斜が浅い部分もあるわけですが、それでも際どいバーティカル部分ですら3mに1本も打てない量です。安全を重視するのであれば、この程度はあっても良いのかなと思います。
支点構築用に中程度のスクリューを2本、又は4本用意しています。(17cm)
1ピッチで登れる滝しかない場合には1セット、マルチピッチになる場合には2セット用意しています。
スクリュー2本に対し、120cm のナイロンスリングと安全管付きカラビナを1つセットにして持っておき、すぐに支点構築が行えるようにしておきます。
懸垂下降支点や終了点、スクリューが足りなかった場合の中間支点にV字スレッドを作ることがあります。この為、V字スレッド作成用として長いアイススクリュー1本とフックツールが必要となります。
V字スレッド用のスクリューは他の用途には使用しません。
切り札となる1本なので、いつでも必ず持っていきます。
V次スレッドを作るにはスリングが必要です。
必ず自由に使える状態のスリングを2本と、捨て縄にも使えるよう 7mm × 7m の細引きとナイフも必ず携行しています。
ここでお伝えしている内容はあくまで目安として考えて下さい。
ご自身の登攀スタイルに併せて、適切な長さと本数をご用意頂くことが大切です。
またアイスクライミングのリードは安易に行わないようにしましょう!
氷の状態や形状を見抜く力や落ち着いて中間支点を設置する能力が求められます。フリークライミングのゲレンデでの絶対的なリード経験、沢登りや岩稜登攀における、自然地形の中での支点構築経験、アイスクライミングのフォロー回数をたくさん積むことによる氷を把握する能力などを十分に養った上で、トップロープ併用でのスクリュー打ち込みなどを経て、傾斜の浅いナメ滝でのリード経験から十分に段階を経て行いましょう。
遊びで死んじゃ馬鹿らしいですからね!
皆様の安全登山にお役立て願えれば幸いです(^^)
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