雪山登山の手袋はこれがおすすめ!

 

 

冬のグローブ選びは本当に迷走しました。

一番最初に先輩から " 冬はウールにペラペラオーバーグローブが最適らしい " と教えられ、それを使っていました。しかしそれは使い古されたカビの生えた技術だろうと、最先端マテリアルを使った様々なグローブをいろいろ試してみていました。

15年以上の歳月彷徨い続けた結果、ついにこの数年間は1つの答えに辿り着いたのです。

その答えは!? 結局ウールにオーバーグローブw
先輩の言うことは聞いといた方が良いのですなー。
 


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冬山のグローブは結局これがベストだ!

 

 

雪山登山に求められるグローブの選択はシビアです。
時に−20℃を下回ることもあり、乾いた日も、湿り雪の日もあり、その両方が一日のうちに交互する日だってある。濡れに強く、寒さに強いことが求められます。

一方でアイゼンの脱ぎ履きや、山行によってはロープの操作、支点などのシステム構築など、手先の繊細さも求められます。

この2つの条件は相反するものであり、保温力を求めれば分厚くなるし、手先の繊細さを求めれば保温力を下げざるを得ない。2つの条件を満たす絶妙な厚さが求められます。

 

その昔、初めて雪山登山をはじめる時に先輩から言われたのが " 冬グローブはウールにペラペラグローブが一番良いらしい " とのことでした。それを信じて数年使ってみましたが、指先が冷たく感じることがあったり、いまいち細かい作業がやりにくかったり、なんかすごい中途半端な性能に感じていました。
" そうか、これは昔から言い伝えられている、もはやカビの生えた古い手法なんだ。きっと…。" などと生意気なことを思い、最先端マテリアルを使用したあらゆるグローブを使ってみました。
凡そ15年。使ってきたグローブはその年数よりも多い数を試してみたものです。まさに " 沼 " にはまり込みました(^_^;)

しかしようやくこの数年、1つの答えにたどり着きました!
それがこれ!ウールにペラペラオーバーグローブ!!結局これが一番良いっぽいww
先輩の言うことはちゃんと聞いとくものですねー。

 


ラックナーウールのヒマラヤングラブ。未脱脂のウールを使用した手袋で、雪が付着しにくい特性を持っています。湿っても保温力を失いにくいのはウールの大きな利点です。


ゴアウィンドストッパーを使用した、ヘリテイジのオーバーグローブ。中綿は入っていない、一枚生地のグローブで、指先の操作性に優れています。



 

ウールのグローブとペラペラオーバーグローブと言っても、各社様々な商品が出ています。これは好みで選べば良いとは思いますが、個人的にはラックナーのヒマラヤングラブと、ヘリテイジのオーバーグローブを愛用しています。
ウールは未脱脂のものが良いと思いますが、メーカーはどこが理想ってのも無いと思います。たぶん大きな差は無い。でも僕はこのラックナーのヒマラヤングラブを信頼しています。

 

ある日、ご参加者様と話しながら、よそ見した状態でバーナーの火を止めようとしてしまったんです。
でもなんかバルブが閉まらない?
手元を見ると、なんとゴトクを手で摘んでおり、ウールのグローブは思いっきり炎に包まれています!!!!!!!!!!

 

でも。。。

 

なんか髪の毛が燃えたようなくっさい匂いがするだけで、手は一切の暑さを感じる事はありませんでした。しかも手袋を洗ったら、焦げまで取れてどの手袋でそんなミスをやらかしたのか分からなくなってしまいました。
あわや大惨事になりかねないミスをしでかしましたが、ラックナーのヒマラヤングラブは熱を伝えませんでした。

この手袋で冷たさを感じる時は、だいたい手袋が湿ってきたとき。
氷を握っても雪の中に手を突っ込んでもほとんど冷たさは感じませんが、湿ってきちゃうとやっぱり熱伝導率は高まります。
こうなったら乾いたグローブに換えなくてはなりません。

 

 

そんな時は湿ったグローブを懐にしまい込んでおきましょう!
買えのグローブが再び湿ってしまうまでには懐のグローブが乾きます。これを繰り返してグローブの交換を行っていけば、雪山登山中に手が極端に冷たい思いをすることはなくなるでしょう。
グローブと外気の内外温度差が生じる以上、結露による濡れは避けようがありません。冷たいなと感じた時に無理はせず、なるべく早く交換することが大切です。濡れたグローブを懐で乾かすことができる点こそ、インナーグローブとオーバーグローブが別体式であることの最大の利点かもしれません。

 

オーバーグローブは商品によってけっこう違いがあります。
ナイロンだけで構成されたものや手のひらがゴートレザーなどの素材になっているものがあり、後者の方が明らかに耐久性が高いのですが、まぁ凍ります。

一方でナイロンだけのものにも種類があり、滑り止め加工がされているものとそうでないものがあります。これも前者ならアックスなどを握り込んでも滑りませんが、後者のほうがより凍結しにくい傾向にあります。

 

サイズの選択も重要です。
保温力を考えればゆったりめのサイズにした方がずっと温かいし、細かい作業をするのであればぴったりめサイズを選択すべきでしょう。例えば寒風に当てられやすい縦走登山ならば前者の方が良いし、細かい操作をするアルパインクライミングやアイスクライミングならば後者の方が扱いやすいでしょう。
この辺りは好みの問題もありますし、シーンによって使い分けても良いでしょう。

僕の場合、ちょっと手が小さめで通常はMサイズを使うことが多いです。ラックナーのヒマラヤングラブはMサイズを使っていますが、ヘリテイジのオーバーグローブはXSサイズを使っています。
ヘリテイジのグローブはかなりゆったりめに作られており、Mサイズではちょっと大きすぎます。普段使っているサイズより1サイズ下を選ぶと丁度良いかも?
僕は2サイズ下を選んでいますが、これはかなりぴったりサイズで、操作性を最優先させているためです。保温力はかなり犠牲になりますが、業務上一日にたくさんの支点を構築・回収するので、その作業の正確性とスピードを優先してこのサイズを選んでいます。
通常は1サイズ下。保温性を優先するなら通常選ぶサイズの選択で良いと思います。

 

 

少しゆったりめのグローブを選択した場合などは特にそうですが、オーバーグローブの流れ止めは用意しておいた方が良いかとは思います。

基本的に雪山登山ではオーバーグローブを可能な限り外すべきではありませんが、ゆったりめのオーバーグローブで作業性がスポイルされている場合、インナーグローブで作業せざるを得ない事もあるかと思います。またそうでなくても、インナーグローブの交換時などにはどうしてもオーバーグローブを外さざるをえません。
この様な時、うっかりオーバーグローブが飛ばされてしまうと致命的です!
凍傷リスクが高まってしまうので、オーバーグローブは紛失しないように気をつけましょう。

 

また万が一オーバーグローブを失った場合に備え、こちらも予備があった方が良いかと思います。
失うとは風に飛ばされるだけでなく、例えばアイスクライミング中に氷が割れて手袋をずぶ濡れにしてしまったり、温かい日の日本海側の山の水っぽい雪のラッセルで濡らしてしまう事もあるでしょう。この様な時はオーバーグローブの換えが欲しいものです。


そこでおすすめしたいのがダウンミトン。
アルパインクライミングなどのためにタイトめなオーバーグローブを使用している場合などにおいて、ビレイ時に手が冷える場合があります。この様な時にビレイ中のグローブとしてダウンミトンを使用すると、とても暖かく過ごすことができます。
また大きめのダウンミトンを選択しておけば、テントシューズの変わりに足に履くこともでき、就寝時も快適に過ごせます。
オーバーグローブの換えとして、ビレイグローブとして、テントシューズとして役立ちます。

 

雪山を始めた頃に中途半端で使えないと感じたウールインナーとペラペラオーバーグローブの組み合わせでしたが、その中途半端さこそがあらゆるシーンでオールマイティーに使える魅力でもあったんです。
冬のグローブの選択は、やっぱりこれが一番良いのかもですね。
皆さんのご参考にして頂ければ幸いです♪

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