ダウンミトンのすすめ

 

 

オーバーグローブの予備には、ダウンミトンがおすすめ!
万が一オーバーグローブが使えなくなった際の予備にももちろん、手先が冷える寒さの中で保温力を大幅に高めることができるのも魅力です。メイングローブとしては操作性にかけるダウンミトンも、使い方を考えればとても役立つ魅力的な道具となります。

さらに一つのアイデアとして、ダウンミトンを足に履き、テントシューズの代わりとして使うというものがあります。一つの道具を複数の目的に使う事で、山の装備はより軽くする事ができます。


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2つ目の冬季手袋にはダウンミトンだ!

 

 

冬に登山を行う場合、手袋の換えは必須です。インナーグローブを2~3セット持っていくことは常識とされています。

オーバーグローブもまた、できれば予備を持つべきでしょう。風に飛ばされたり、ビショビショに水没することもあります。
先日別の記事 ( 雪山登山の手袋はこれがおすすめ!) でもお伝えしていますが、冬季登山における手袋は未脱脂のウールインナーと中綿の入っていないペラペラインナーの組み合わせが結局一番使いやすく思います。

慣れればそこそこ細かい作業も手袋をしたままできるようになるし、保温力もそこそこ高い。そして多少濡れても冷たさを感じさせず、保温層であるウールインナーだけを懐で簡単に乾かすことができる優れた組み合わせです。

 

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しかしこの組み合わせにおける保温力は特段に高いわけでなく、時に寒さを感じることも無いわけではありません。
爆風の稜線上を歩いている時や、アルパインクライミングやアイスクライミングにおける長時間のビレイ中には手が冷え切ってしまう事もあります。
動いている最中に寒さを感じる事はほぼありませんが、極端な寒さの中や動いていない時には手の冷たさを感じることもあります。

この様な場合に備え、予備のオーバーグローブにはダウンミトンを選択することを推奨しています。

愛用しているヘリテイジのエクスペディションダウンミトンは、収納時には軽く、小さくなってくれる手袋ですが、その保温力は絶大!

極寒状況下においてもまず寒さを感じる事はありません。

 


基本的にはウールインナーとペラペラオーバーグローブの組み合わせで行動し、殆ど全ての場所はこれだけでこなせます。

でも太陽の光が射していない日で且つ風が強い日の稜線などでは、体感気温は極端に下がります。動いている以上体幹部はさほど冷えませんが、四肢、特に手の指先はとても冷えやすく、凍傷リスクが高くなります。
この様な場合には、事前にペラペラオーバーグローブからダウンミトンに切り替えましょう。その際に、細かい作業が求められる靴紐の結び直しや行動食摂取などは全て済ませておきます。そうすれば、一般的な雪山縦走登山中に細かい作業が求められることはそれほど多くありません。とても快適にダウンミトンで行動できるでしょう。

 

アルパインクライミングやアイスクライミングのルートにおける長時間ビレイでは、動かない時間の長さからやはり手が冷えてしまいます。縦走登山と違い、クライミングではロープやギヤ類の細かな作業が求められますので、ずっとダウンミトンのみで行動するのは無理があります。何度もグローブを交換しながら登ります。
ダウンミトンへの切り替えが求められる環境というのは、かなり寒い日です。曇っていて太陽光が射さなかったり、風が強かったり、極端に気温が低い日であったり。その様な日は動かないでいるとすぐに体も冷えてきます。つまり、" ある程度は衣類の保温力を上げても無駄に汗をかかない状況 " でもあります。
この様な状況下では登りはじめる前の取り付きでダウンミトンを取り出し、ジャケットの内側に入れておきます。この事により、ピッチを切る際にすぐにオーバーグローブをダウンミトンに切り替えられる上、ダウンミトン装着時には体で暖められてホカホカになっています。この際に外したオーバーグローブを懐に入れておくことで、湿ったオーバーグローブを乾かすことにも役立ちます。

 

予備にオーバーグローブは、インナーグローブと違って本当に緊急用の万が一のために用意するものとなります。
であるならば、せっかく持っていくのであれば環境によって切り替えられるものを用意したほうが、様々な状況に応じて手の保温力や操作性を切り替えることができ、より快適な登山を行えるようになるものです。
そしてさらに、オーバーグローブの予備をダウンミトンにすることによって、とても快適な使い方もできます。

 

 

僕は常々感じていましたが、テントシューズってなんか無駄な重量な気がしませんか?
ただ快適性のためだけに持っていく道具で、しかも寝る時以外はまるで役に立たない。行動中は完全にただの錘です。

 

しかしある時思いつきました♪

そうだ!ダウンミトンをテントシューズにしちゃえば良いではないか!!

愛用しているヘリテイジのダウンミトンはウィンドストッパーを採用しており、さらに手首の部分は雪が入らないようにドローコードで締め込めるようにもなっています。インナースパッツ付きのハードシェルパンツなどと組み合わせれば、短時間だったらこのまま雪の上に出ることもできます。
寝るときも足全体をダウンが多ていることになるので、とても快適です♪

 

僕の場合、VBL ( 雪山登山の足冷えにVBLと言う考え方 )を行っているので、一日歩き終えた足に手袋を履いちゃうってのがなんとなくちょっとアレですが…。まぁそのへんは山なんで割り切って行こうかなと(^_^;)

これを行うためには、少し大きめのダウンミトンである必要があります。
でもお店で直接履いてみちゃうのも、ちょっとマズそうなので、一応参考までに。僕の足は実測で26.5cmで、ヘリテイジのエクスペディションダウンミトンを履いた場合に若干の余裕があるかなと言った感じです。たぶん27.5cm~28cmくらいの方までならいけるんじゃないかと?
各社からも同じ様な商品が出ていますが、ヘリテイジのエクスペディションオーバーグローブの方には手首の絞り込みのテープが付けられており、これが踵の絞り込みとしても使えて便利です。たぶん足サイズが小さめな方でも、この絞りである程度調整できるのではないかと思います。

登山において、軽量化はとてもとても重要な技術となります。

軽量化を行うためには、いくつかのポイントがあります。

僕は以下のように考えています。

 

 ・必要なものはすべて持ち、不要なものは何一つ持たない。

 ・一つ一つの道具の重量を把握し、より軽量なものを選択する。

 ・いくつかの道具を組み合わせて、一つの道具として機能させる。

 ・保温に関しては妥協しない。

 

などがあります。

その中の1つに、" 一つの道具をいくつもの要素のに使う " と言う考え方があります。

 

荷物を軽量化する事は、体力の消耗を防ぎ、自分の弱さをカバーします。それはすなわち、登山における安全性を向上させるということにも繋がります。

ダウンミトンのアイデアは、数ある装備の一つに過ぎませんが、この様なアイデアを積み重ねていくことによって、登山の装備はもっと軽く、小さくなっていきます。
ひとつのヒントとして、皆さんの安全登山にお役立て頂ければ幸いです♪

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