登山者と自転車の相性は良いと感じています。例えば登山に自転車を活用すれば、縦走登山の際に予め出口に自転車をデポして入口まで車で行けば、アクセス問題は解決します。また遠く離れた駐車場に車を停め、自転車でアクセスすることで駐車場混雑問題も解決するでしょう。電車で行って、駅から登山口を自転車で目指しても良いですね!
長い林道のアプローチも自転車があれば一気に時間短縮が可能です。
さらに日常のトレーニングとしてもとても有効で、生活の足として使用していくことで登山に適した体作りを行っていくことも可能です。
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登山と自転車
登山者と自転車の組み合わせって、実は大変相性の良い組み合わせなんではないかと感じています。例えばお盆の時期の北アルプスに出かけようと考えた場合、アクセスに悩むことが多いと思います。
例えば車で行こうとした時、ハイシーズンの北アルプスの駐車場はどこも満車で、駐車場手前には連なる路上駐車。ますます交通の流れは悪くなるし、マナー的にも良くありません。また縦走を行おうと考えた場合、入山点に車を駐車してしまうと後々の回収に困ります。そうなるとバスの出ている駅近くに駐車する事になりますが、ここもまた満車だったりして困ります。
この様な時、自転車があると一気に問題解決!
遠くの駐車場に車を停め、そこから自転車でアクセスすることで駐車場問題の心配はなくなります。縦走する際も、下山する登山口に予め自転車を停め、入山する登山口まで車で移動すれば下山後の回収も可能です。
車に自転車を積むサイクルキャリアは、2~3台積めるものが一般的です。場合によっては下山する登山口に自転車を1台デポし、麓の駐車場に車を停め、そこからもう1台の自転車でアクセスするなどの作戦も可能となります。
長く続く林道のアプローチはつまらないものですが、これも自転車を活用することで一気に短縮が可能です。また沢登りなど、そもそも登山道のない登山を行うような場合には、それこそ駐車場が遠く離れていることも多々あり、入山点と下山点が異なることも多くあります。自転車を活用しない手はありません。
電車で山に行く方にとっても、駅から登山口までの移動を自転車にすることで、バスの時間やバス停位置に悩まされること無く登山を楽しめるようになります。
自転車をアクセスに取り入れることで、登山の可能性はさらに広がるでしょう!
どの様な自転車を選択すれば良いかと言えば、それは各自の好みで良いと思いますが、できれば電動アシストのついた自転車を利用する方が現実的だとは思います。
自転車の何が辛いって、そりゃとにかく登りが辛い。ある程度勾配のある坂道では、寧ろ歩いた方が早い場合もあるくらい失速します。体力的にも本当にハード。登山の前から疲れちゃうし、下山した後ならそれこそ車の回収に向かうモチベーションが上がりません…。
しかしこれを電動アシストにすると、かなりの急登でも全く辛くない!楽々進むことができます♪
車への積載を考えると折りたたみタイプが手軽ですが、できればスポーツタイプを推奨します。ロードバイクで時速30km、クロスバイクで時速25km、マウンテンバイクで時速20km程度で走る事ができます。これが折りたたみ自転車やママチャリタイプでは時速15km程度とかなりゆっくり。スポーツモデルの方が現実的なスピードで移動できます。
片道の移動距離30kmを超えるような場合にはロードバイクが楽です。八ヶ岳全縦走でも、表銀座縦走でも行えるでしょう。
林道のアプローチを伴う場合にはMTBが良いでしょう。かなりの悪路でも問題無く走れ、下山もサスペンションと強力なブレーキのおかげで安心です。
その中間をとったようなクロスバイクであれば、ある程度の距離もこなせるし、ある程度の荒れた道でも安全に走れます。中途半端といえば中途半端ですが、日常の足としても使うなら一番現実的な選択かもしれません。
これら全ての車種で電動アシストが存在します。この様な電動アシストタイプのスポーツバイクを E-BIKE と言い、現在ヨーロッパでは大変な人気だったりします。日本の法律では強烈にアシストしてくれるのは時速10kmまでで、それ以降は徐々にアシスト力が弱くなり、時速24kmで完全にアシストが切れます。
しかし自転車でシンドイのは出足の加速と登坂なので、そこをしっかりとアシストしてくれればすごく楽な乗り物になります。
それでも時速24kmを超えるとアシストは止まり、そこから先の走行は自転車のポテンシャル次第になります。仮に時速25kmで走ろうとした時、ママチャリとロードバイクのどちらが楽かは言うまでもありません。
E-BIKE
は高性能な自転車に電動アシストを組み合わせているので、大変高価である欠点があります。実際に乗り始めてみればその価格にも納得の圧倒的ポテンシャルを秘めているのですが、購入に至るまでにはきっと悩むと思います。
だって安いものでも20万円。高価なものでは60万円以上します。本格的に自転車の趣味の方から見るとむしろかなり頑張った値段設定らしいのですが、それでも自転車にその価格はなかなか萎えます。
個人的に愛用している YAMAHA の YPJ-XC も、プロパー価格で35万円とかなりの金額。購入に至るまで2年も悩み、購入する瞬間もかなりビビりました ^^;
しかし実際に手元に来て乗ってみると、もっと早く買っていれば良かったと後悔するほどに良い買い物でした。スクーター買うよりずっと良いかも?
普通の自転車の様な登坂の辛さはなく、言うならばどこでも平地感覚。急な登坂であればあるほどむしろ楽しく感じたりしますw
こうなると、日常の足としても大いに活躍してくれます。当たり前の話ですが、車で移動したり電車に乗ったりすることに比べれば圧倒的に経済的!
辛いと感じるほどの運動強度ではないので、半径15km程度までの距離であれば問題無く生活の足として活用できます。
この " 辛いと感じるほどの運動強度ではない " と言うのが大きなポイントで、登山のトレーニングとしてとても優れていると感じています。
登山では体の中でも特に大きな大腿四頭筋を使いながら行動するので、多くのカロリーを消費します。このカロリー消費は、可能な限り体脂肪から燃焼させないと血糖値が下がってエネルギーの枯渇が起きます。この為に登山では心拍数を130前後に抑えながら行動すべきですが、この時最大限体脂肪からエネルギー生産させるために日頃から脂質代謝型の体作りを行っておくことがとても大切です。
E-BIKE を日常の足として移動すると、息が切れないくらいのペースで走ることとなります。その時の心拍数を計測してみると、凡そ120~140と理想的な脂質代謝の運動強度。これを毎日続けていれば、最大で65%程度の消費エネルギーを体脂肪から生み出せるようになるとされています。
仮に10km程度の距離を往復すると、大体350kcal程度消費されており、この内170~230kcal程度は体脂肪から燃焼されるようになります。通勤などに使い、月に20日ほど続ければ、二ヶ月で1kg程度の体脂肪を減らせる計算となり、ダイエットにも適しています。6Mets程度と運動強度は低いので、毎日続ける事も問題なく可能です。
登山の際のアプローチにも使用でき、日常の足としても使用できる
E-BIKE。登山のトレーニングとしても優れ、さらにロードバイクやクロスバイクなら街中でのサイクリング、マウンテンバイクなら林道ツーリングなど、新たな遊びとしても活用できます。
もちろん電動アシストなんてなまっちょろいもんはいらんと言うストイックな方は、普通のスポーツバイクを買っても良いでしょうしね!(僕はこの10年ほどロード、MTBと乗り継ぎましたが、電動アシストに切り替えて考えが180°変わりましたよ!)
決して安い買い物ではありませんが、登山者と自転車の相性は良いと思うのです。
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