スリングはこれがオススメ!! エーデルリッド テックウェブスリング

 

 

登山やクライミングに使用されるスリングには、主にナイロンかダイニーマが使われています。それぞれに利点と欠点が存在するため、使用箇所に併せて選択することが求められてきました。
ナイロンは比較的熱に強く、結びによる破断低下率の低い素材だが、耐切創性が低く、また水濡れや凍結による強度低下率が高い。
ダイニーマは高い耐切創性と破断強度、濡れによる強度低下が起こらない利点を持ちつつも、極めて熱に弱く、また結びによる破断低下率も大きい。
この2つの素材を組み合わせたナイスな商品が存在します!


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エーデルリッド テックウェブスリング

 

 

クライミングに使用されるスリングは主に2種類。ナイロンとダイニーマのどちらかから選択される場合が多いと思います。
それぞれに相反する特性を持っており、使用状況に併せて選択することが求められます。

ナイロンであれば、結び目を作ることに対する破断強度低下率が小さいことや、そこそこ熱に強いことなどが利点である一方で、耐切創性(刃物に対する切断耐性を指し、クライミングでは岩角破断などに対する耐性が該当する)が極めて低く、また水濡れで25%、凍結では最大で50%もの強度低下が起こるとされています。
一方でダイニーマは、ナイロンに比べて遥かに高い耐切創性を持ち、さらに一切水を含まない素材で濡れや凍結による強度低下が起こらないなどの利点があります。しかし耐熱性が極めて低く、それに伴いナイロンよりも結びによる強度低下率が大きくなると言った欠点も持ち合わせます。

これらの特性を加味して素材を選択することが求められます。例えばロープとの摩擦が考えられる箇所においてはナイロンが有利だし、スリングに結びを作るならやはりナイロンが有利。沢登りやアイスクライミングなどの濡れが予想される山行ではダイニーマが有利だし、岩角接触する箇所にもダイニーマの方が良いでしょう。支点構築にはナイロンの方が安心だし、中間支点ならダイニーマが安心ですかね。この様に、使用箇所、状況などを判断し、道具の選択が求められます。

 

 

しかしそうは言っても、その両方の特性が欲しい事も多々あります。ちょっと暖かい日のルートアイスでスリングが濡れてしまい、そのスリングを使って可動域制限付き流動分散支点の構築が求められるようなシーン。ガースヒッチで木にスリングを結び、岩角を跨いだ先でロープにクリップする様なシーン。これらの場合には選択を悩まされます。

ところが近年、この2つの特性を持ったスリングが登場してきました!

それを代表するのがエーデルリッド者のテックウェブスリングです。

 

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テックウェブスリングは、コアにダイニーマを使い、外被に耐熱性の高いナイロン66を使用したとても賢い商品。

中心部はダイニーマでできているの濡れや凍結に対する破断強度低下を防ぎ、岩角での断裂に対する強度も保っています。ダイニーマだけでは耐熱性や結びによる破断強度低下が気になりますが、外被をナイロンで覆う事でこれらの欠点をカバーしています。

特に結びによる強度低下率は、ナイロンだけで作られたスリングと比較してもさらに強固で、結びによる強度低下がとても小さい事も大きな利点とされています。

 

最新の縫製技術が生み出した新しい技術で、今後各メーカーともこの手のスリングが増えていくのではないかと予想されます。実に優れたアイデアの素晴らしいスリングです!

 


実際に使用した感じでは、少し細めで厚手のナイロンスリングって感じの使用感。他のナイロンスリングより僅かに硬さを感じるものの、使いにくいほどではありません。結んだ状態でテンションが加わった時の解きやすさは、ナイロンとダイニーマの間くらい。現場で解けなくなることはなさそうです。

使用感にも問題はなく、安全性が極めて高い。お値段も一般的なダイニーマスリングと大きく変わらない程度なので、現状で考えうるスリングのあり方として最も理想的な選択では無いでしょうか?
あらゆるシーンにおいて、最もオールマイティーに使えると思います。

 


240cm

 

クワッドアンカーシステムの構築に適した長さです。


180cm

 

ツーバイトやラウンドターンでの中間支点設置に!


 120cm

 

スタンダードな長さ。様々な用途に使えます。



 

但し石灰岩の山など、特定の状況ではケブラー(アラミド繊維)のスリングを選択すべき場合もあります。ケブラーは結びによる強度低下、濡れや凍結に対する強度低下が著しいと言う大きな欠点を持っていますが、耐切創性、耐熱性がずば抜けて高いと言う利点もあります。
岩角がとても切り立つ石灰岩などはもちろん、残置ハーケンへの直接的な接続、明らかに岩角に触れる箇所などではケブラーの選択が良いと思います。

 

 


テックウェブスリングの登場で多くの場合はその一択で問題ありませんが、やはり完璧ではありません。使用状況を事前に予測し、道具の選択をすると言うこと。その段階からすでにそのクライミングは始まっています。
それはスリングだけに留まらず、ロープ、カラビナ、デバイス類など、都度しっかりと考えて選択することが大切です。
そして、だからこそ山って楽しいと思うのですよ!
その選択の在り方のご参考のひとつにして頂ければ幸いです♪

 

 


120cm

 

オールマイティーに使える標準的な長さです。


60cm

 

アルパインヌンチャクなど、中間支点の延長に適しています。


5.5mm アラミドロープ60m

 

自由な長さに切って使用できます。懸垂下降時のバックアップロープとしても◎



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